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完璧主義の子

最近レッスンを見ていて思うのは、割と小さな子に完璧主義の子が多いです。失敗をすること自体や、失敗を見せるのが怖くて、自分ができるようになったと認めたことしか披露してくれません。


今日レッスンした生徒さんも、ピアノレッスンなので、新しい曲に出会ったり難しい曲ももちろんあるのですが、その子は必ず一回宿題にして、できるようになったものを私に見せてくれます。いつも本当にスラスラ上手に弾いてきてくれますが毎回どれだけお家で練習して、どれほど緊張して私に宿題の曲を見せてくれているのだろうかと思うと少し胸が痛くなる時もあります。今は簡単な曲が多いですが、この先どんどん難しく1週間では終わらない曲になってきたときにどうしようか心配していました。

レッスンの度に、『間違っても大丈夫だよ、何回もここで先生と一緒に練習してもいいんだよ』と声をかけていますが、まだまだ信頼して自分のできないところを見せられる仲ではないのかなと思っていました。

ところが、今日のレッスンで初めて取り組む曲を宿題にする前に説明をして、いつもならお家でということだったのですが、『彼女がやってみたい!』ということだったので練習することになりました。
やはり初めてでは難しい曲なので、すぐには弾けずつまづいてしまうのですが、何度も何度も練習して一生懸命頑張ってくれたのです!


その生徒さんは、きっとお家でもこんな風に何度も何度も練習してきてくれていて、今日は、はじめて私の前で一緒懸命練習している自分を見せてくれたと思うと距離が縮まった気がしてとても嬉しかったです。

結局残りは宿題になりましたが、『一生懸命頑張ったら、いつも完璧にできなくてもいいんだよ、もしできなかったらまた来週先生と一緒に練習しようね!』と声をかけるととても嬉しそうでした。


この生徒さんはまだ小学1年生になったばかりです。まだまだ、テキストのかわいいイラストも、ご褒美のシールも大好きな可愛らしい生徒さんで、こんなに小さなうちから完璧主義は悪いことではないけれど彼女にとってピアノが苦しいものだけではなく楽しいものであってほしいなといつも願っています。

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