歌とピアノ
「歌うように弾いてみましょう」
ピアノのレッスンで、こんな言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。歌は、自分の息を使って音を出す楽器です。歌うときには、まず息を吸い、声を出し、フレーズの終わりで息をゆっくりと吐きます。そして、次のフレーズを歌うために、また息を吸います。一方、ピアノは鍵盤を指で押せば音が鳴ります。歌のように、自分で息を使わなくても音を出すことができます。
では、歌とピアノは全く違うものなのでしょうか。実は、ピアノを演奏するときにも歌うことはとても大切です。例えば、楽譜に書かれた1つ1つの音を正しく弾くだけではなく、このフレーズはどこに向かっているのかな?、どこで一息つくのかな?と考えながら弾いてみます。
歌う時と同じように、ピアノでもフレーズの始まりから終わりまでを意識して弾いてみると、音と音がただ並んでいるのではなく、1つの歌のようにつながって聴こえてきます。
特に大切なのが、フレーズの終わりです。最後の音を弾いたら終わりではなく、その音がどこへ向かって消えていくのかを意識することで、演奏の印象は大きく変わります。ピアノは、自分の声や息を使わないからこそ、心の中で歌いながら弾くことが大切なのかもしれません。
このように歌を意識して弾いてみると、いつもの音楽に少し色が付き、素敵な曲が出来上がると思います。
